かゆみや熱をもった吹き出物の対処はどうすればいい?

「吹き出物がかゆい」「熱をもっている」それは炎症が起きているサインです。吹き出物には悪化に向かう4つのステップがあり、炎症が起きて赤くなっているこの段階は、まさに肌の赤信号です。

本気でケアにあたらないと、再発をくり返してどんどん重症化したり、色素沈着やクレーターなど、長年残る吹き出物跡ができたりするかもしれません。今の状態をしっかり理解して、きれいに治すホームケアを始めましょう。

吹き出物が悪化する4つのステップ

あなたは吹き出物の成長過程を知っていますか?成長してもらっては困るものですが、最初の段階できちんとケアをしないと、吹き出物はどんどん悪化していきます。

ある日、肌にポツリと硬くなったスポットを発見したと思ったら、数日後には赤くてかゆみをともなう立派な吹き出物が登場…という経験をした人も多いでしょう。吹き出物をセルフケアで改善するには、自分の吹き出物がどのような状態にあるか、きちんと理解することが大切です。

まずは吹き出物の4つのステップを簡単に紹介します。

ステップ1. 白い吹き出物

肌の毛穴が皮脂や古くなった角質でふさがれて、吹き出物の中心が白っぽくなっている状態です。吹き出物のごく初期のため、余分な皮脂の除去や保湿などのケアをしっかりすれば、痛みもかゆみも感じることなく治すことができます。

ステップ2. 黒い吹き出物

毛穴の内部に多量の皮脂がたまった結果、毛穴が広がり、皮脂が空気中の酸素に触れて酸化した状態です。皮脂は黒っぽい色をした有害な過酸化脂質に変質しています。毛穴の詰まりを注意深く改善し、保湿に気をつければ治癒することができます。ただしこのまま放置していると、進行して炎症が起きてきます。

ステップ3. 赤い吹き出物

炎症を起こし、患部は赤く腫れてかゆみや熱、痛みをもちます。吹き出物の内部では、毛穴に詰まった皮脂をエサにしてアクネ菌が増殖しています。この段階では、自力のケアで対処できるケースとできないケースがあります。

ステップ4. 黄色い吹き出物

悪化の最終ステップで、化膿を起こしている状態です。膿をもっているため黄色っぽく、あるいは白っぽく見えます。この段階になると、毛穴よりも深いところにある毛包壁の皮膚組織が破壊され、炎症が周囲に広がっています。そのため吹き出物が治っても、色素沈着や、でこぼこのニキビ跡を残すケースがあります。

これら4段階の悪化のプロセスのうち、セルフケアで治す絶好のチャンスは、赤い吹き出物の初期までです。炎症が長引いたり、痛みやかゆみが激しかったりする場合は、中期にあたります。それ以降は、色素沈着や瘢痕と呼ばれるでこぼこの跡を残す可能性があるので、医療機関の受診を検討した方が良いでしょう。

では問題の、かゆみや熱をともなう赤い吹き出物について、詳しくみていきましょう。

赤い吹き出物の基礎知識

吹き出物の炎症は、なぜ起きてしまうのでしょう?実は炎症は、毛穴でアクネ菌が大繁殖するという異常事態に対して、身体が起こしている防衛反応です。

炎症が起きるメカニズム

身体に細菌やウイルスなどの異物が入りこんだり、細胞が損傷を受けたりすると、それに対処しようと、さまざまな免疫細胞が活発に活動を始めます。ある免疫細胞は異物を食べて処理し、ほかの免疫細胞は攻撃し、また別の免疫細胞は残骸を運び去ります。そういった活動の副産物として、熱や痛みが生じます。

吹き出物の場合は、増殖したアクネ菌がリパーゼという酵素を使って皮脂を分解し、遊離脂肪酸を作ります。この遊離脂肪酸が、炎症を促します。さらにアクネ菌の活動に対して、身体のサイトカイン、好中球走化性因子などの免疫細胞が反応することも、炎症を起こす原因の一つになります。

炎症は身体を守るための働きですが、だからといって放置するのが良いわけではありません。炎症反応は常に暴走気味なので、適切に鎮める対処が必要です。

炎症の悪化と慢性化

炎症が起きた肌は敏感になっているので、軽い刺激でもさらに激しい炎症を起こします。そのため、患部を清潔に保つのはもちろん、接触や摩擦、スキンケアアイテムの化学物質など、あらゆる刺激に気をつける必要があります。

特に、多くの炎症はかゆみをもちますが、かくと炎症が悪化してさらなるかゆみが生じます。無意識にもかかないよう、気をつけましょう。また、炎症は慢性化しやすいので、早い段階で治すことが大切です。炎症が長引くと表皮が厚くなって皮膚が硬く乾燥したり、黒ずみが残ったりします。

自分でできる吹き出物の炎症ケア

炎症が起きて肌が過敏になっているとき、ケアの方法を間違えると危険です。一気に炎症を悪化させ、吹き出物が化膿してしまうことにもなりかねません。以下のポイントをしっかり押さえたケアをして、炎症を改善させていきましょう。

ポイント1. スキンケアは保湿重視の低刺激なもので

普段愛用しているスキンケアアイテムでも、症状がひどいときは刺激が強すぎるかもしれません。使用するものすべてを、刺激がマイルドで高保湿のものにすることをおすすめします。

洗顔料は特に慎重に選びましょう。クレンジング剤と洗顔料が一体になったオールインワンタイプのものは、洗浄力を強くするために刺激が強い成分が配合されているので、使用を避けましょう。また、スクラブは粗い粒子が肌を傷つける危険性があります。

吹き出物用のピーリング洗顔料も刺激が強いため、炎症がひどいときには控えた方が安心です。化粧水や美容液には、アルコールなどの刺激物が入っていないことはもちろん、炎症を鎮め、肌の再生能力を総合的に高めるビタミンCや、保湿成分がたっぷり配合されているものを選びましょう。

保湿成分はセラミド、ヒアルロン酸、コラーゲン、スフィンゴ脂質、レシチンなどが良いです。また乳液やクリームは、含まれている油分が炎症にも吹き出物にも負担をかけるので、使用を控えましょう。

ポイント2. 吹き出物を冷やさず温める

かゆみや熱があると、吹き出物を冷やしたくなるかもしれません。しかし、冷やしても一瞬かゆみが和らぐだけで、吹き出物の原因であるアクネ菌にダメージを与えることはできません。また冷やすと血行が悪くなるので、炎症も吹き出物も治りにくくなります。

場合によっては、毛細血管に血液が送られないせいで一部の細胞が死んでしまい、吹き出物が色素沈着を起こすこともあります。さらに、肌を乾燥させてしまうリスクも高くなります。温めるうえでは、吹き出物の部分にカイロをあてるなど、ピンポイントのケアは必要ありません。

洗顔の後、保湿ケアの前に、顔全体に蒸しタオルをあてると良いでしょう。また身体全体を温めるよう、飲み物や食事にショウガを加えるなどの冷え性ケアを行うと、治癒のプロセスが促進されます。

ポイント3. 炎症を鎮める生活習慣を心がける

炎症が起きている間は、激しい運動や過労は避け、熱いお風呂、飲酒、刺激の強い香辛料などを摂ることも控えましょう。食事では、炎症を鎮め、肌細胞の再生力を高めるビタミンCが含まれるものを多く摂ると良いでしょう。

また、睡眠不足だと皮膚や血管の細胞修復が充分に行われないので、夜は11〜12時までには就寝し、毎日6〜8時間の睡眠をとるようにしましょう。

医療機関で行われる治療

自宅での手厚いケアも大切ですが、「炎症が長引いている」「痛みやかゆみが非常に強い」などの症状があるときは、皮膚科か美容皮膚科を受診することをおすすめします。一生のコンプレックスになるような吹き出物跡を残さないよう、この段階で医学的処置を受けるのは賢明な判断です。

医療機関では炎症の状態に合わせて、外用薬や内服薬の処方をはじめ、さまざまな治療が行われます。代表的なものを、ごく簡単に紹介します。

抗生物質

炎症の原因を作っているアクネ菌を殺菌し、炎症の拡大を抑える治療です。抗生物質で吹き出物そのものを治すことはできませんが、炎症を鎮め、化膿することを防ぎます。

ステロイド剤

別名は副腎皮質ホルモン剤です。免疫システムの反応を抑えることで炎症を鎮めます。強い作用があるので、赤い腫れや痛みを一気に緩和させることができます。ただし、肌本来のバリア機能を大きく損なうので、長期使用は厳禁です。

ケミカルピーリング

薬剤を使って肌の古い角質をはがしてアクネ菌を排除し、肌細胞の再生をサポートします。また、肌のターンオーバー機能を高める効果もあります。炎症の状態にもよりますが、医師が安全性と効果を見極め、慎重に行います。

吹き出物が悪化していく4つのプロセスの中で、赤い吹き出物は、美肌回復への明暗を分ける重要なポイントです。注意深く正しいケアを行い、手に負えそうもないときは医療機関の受診の検討を。健やかな肌、美しい肌を回復するための賢い道を選びましょう。

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