吹き出物対策の飲む漢方薬まとめ

飲み過ぎ、食べ過ぎ、睡眠不足やストレスなど、ちょっとしたきっかけですぐに吹き出物ができてしまう人。あるいは、何度もくり返し吹き出物ができてしまう人。保湿や洗顔などの肌ケアも大切ですが、飲む漢方薬を試してみるのもおすすめです。

漢方薬は、吹き出物ができやすい「体質」を改善する、根本ケアです。病院でも処方され、薬局でも買える、吹き出物対策のメジャーな漢方薬を、7つ厳選して紹介します。

吹き出物ケアにも効く! 漢方薬の基礎知識

漢方は、古くから中国で使われてきた薬の知識を、日本で独自に発展させた薬物治療です。薬の原料は、植物、鉱物、動物の一部分など、自然由来のものばかり。身体にやさしい印象がありますが、効き目が弱いわけではありません。

じっくり、健康の土台となる「体質」を改善していきます。もちろん吹き出物も、体質から治すことができます。

漢方薬の特徴

もっとも大きな特徴は、病気の原因である「体質」を治すことです。病気になるならないは、根本的に体質が関わっています。例えば、同じ環境にいても風邪をひく人とひかない人がいます。また、同じ食べものを食べても、食中毒になる人とならない人がいます。この差を生み出すのが、体質です。

漢方薬は、なにかしら特定の症状が出てきたとき、その症状を手がかりにしながら、その人の体質全体をみて薬を選び、服用します。

漢方薬の効果

即効性がある漢方薬もありますが、ほとんどはじっくり時間をかけて効き目が出てきます。例えば吹き出物の場合、早ければ数日で症状に変化を感じ、2〜3ヶ月経つと体質にも変化が広がって、吹き出物ができにくい体質になります。合わせて、吹き出物以外の身体の不調もよくなることがあります。

漢方薬の副作用

「漢方薬に副作用はない」という話をときどき耳にしますが、それは間違いです。たしかに複数の生薬を組み合わせることで、毒性や副作用を最小限にする工夫がされていますが、身体に作用を及ぼす薬なので、程度の違いはあっても、何らかの副作用が生じます。

副作用の内容は、種類によって異なります。眠気、だるさ、かゆみ、発疹、発熱、のぼせ、血圧上昇、腹痛、下痢など、健康上あまり大きな問題にならないケースがほとんどです。副作用を予防するには、以下の3つのポイントに気をつけることが大切です。吹き出物のケアに漢方薬を使うときにも、心がけましょう。

ポイント1. 体質に合ったものを選ぶ

漢方薬は体質を改善するものなので、ひと口に吹き出物といっても、体質によって飲むべき漢方薬は異なります。これを間違うと、治らないばかりか副作用を引き起こしてしまうことがあります。

ポイント2. 服用を止める時期を守る

漢方薬は「身体にやさしい」「長期間飲まなくてはいけない」という先入観から、漫然と同じものを長期間、飲み続けてしまうことがあります。すると、もし体質に合わないものだった場合、副作用が深刻になります。

また、漢方薬の原料の中には、長期間飲んではいけないものもあるので、漢方薬に添付されている「使用上の注意」や、漢方薬局の専門家の指導、ドラッグストアの薬剤師のアドバイスをよく聞いて、サプリメントのように気軽に飲み続けないようにしましょう。

ポイント3. 病院の薬、ほかの漢方薬、サプリメントとの併用に気をつける

基本的には、ほかの薬やサプリメントとの併用は避けましょう。漢方薬だけを飲めば、効き目がストレートに分かり、体質に合っているか合っていないかを正しく判断できます。また、成分同士の相互作用で副作用が出ることもあります。このほか、特定の成分が重複して多量摂取になり、副作用が生じることもあります。

例えば、「甘草(かんぞう)」は別名リコリスといいますが、漢方薬のほか、一般の薬剤やサプリメント、食品にもよく使われている成分です。そのため、知らないうちに多量摂取になりがちです。すると重いむくみや血圧の上昇、低カリウム血症などの症状があらわれる可能性があります。

漢方薬にみられる3つの好転反応

ハリ、灸、指圧、マッサージなどと同じように、漢方薬にも「好転反応」と呼ばれる、一時的な症状の悪化が出ることが少なくありません。これは副作用の一種と位置づける人もいますが、単なる「好ましくない反応」とは違い、「体質がよくなるときにみられる一過性の症状」です。

大きく、3つのパターンがあります。

好転反応1. 治すことにエネルギーを集中させるための反応

本格的な指圧やマッサージを受けたとき、眠くなったりだるくなったりすることがあります。これは「活動を最低限に抑えてエネルギーを温存して、治すことに注力しよう」という目的で、身体が起こす自然な反応です。漢方薬でも、眠気やだるさの好転反応はよく起こります。

好転反応2. 身体の老廃物など毒素をデトックスするための反応

発熱、下痢、発疹、かゆみなどは、身体にたまっていた老廃物を一気に処理し、体外に排出しようという働きです。無駄な老廃物をスッキリ出しきると、免疫機能をはじめ、身体のあらゆる機能が活発になります。

そのため、好転反応で下痢になった場合、下痢止め薬はできるだけ飲まないようにしましょう。温かい飲み物で水分を補給し、安静にして、デトックス作用を支援するのがいいといわれています。

好転反応3. もともとの症状を出しきって治すための反応

例えば吹き出物をよくしようと体質に合った漢方薬を飲むと、最初の1週間くらいは、吹き出物が悪化することがあります。しかし、この時期を越えると、吹き出物がいつも以上にきれいに治るうえ、吹き出物になりやすい体質が治って再発しない身体になります。

アトピーやニキビ、吹き出物などの皮膚疾患を漢方薬で治すときは、このタイプの好転反応がよくみられます。

吹き出物に効果あり!7つのおすすめ漢方薬

漢方薬は体質に合わせて選ぶものなので、同じ病気や症状だからといって、同じ漢方薬を飲むわけではありません。吹き出物で悩む人にも、体質によって何種類もの漢方薬が用意されています。
ここでは、選び方の手順に沿って、あなたの吹き出物を治すピッタリの漢方薬をみつけていきましょう。

ステップ1. 自分の大まかな体質を知る

漢方薬では、「証(しょう)」という体質のカテゴリーを、細かく何百種類にも分類しています。根本的で大まかな「証」は、3つに分けられます。自分に合う「証」を選びましょう。

実証(じっしょう)

固太りの傾向があり、筋肉質でガッチリした体型。体力が充実し、身体の免疫力が高い人。

虚証(きょしょう)

身体の線が細いことが多く、顔色も悪い。太っていることもあるが、共通して体力がなく、身体の機能が全体的に弱々しい感じの人。

中間証

中肉中背で、体力的にも身体の機能的にも標準的。実証と虚証の間に位置する人。

ステップ2. 体質ごとのおすすめ漢方薬の中から合うものを選ぶ

ステップ1.で自分の「証」が分かったら、次は漢方薬の種類をチェックしましょう。以下に、それぞれの「証」に合うおすすめの漢方薬と、効果が期待できるタイプの特徴を紹介していきます。

ただし、中間証の人は、5種類の漢方薬の中からさらに絞り込む必要があります。それぞれの漢方薬の特徴を知って、自分にもっとも当てはまるものを選びましょう。

「実証」の人の吹き出物に合う漢方薬
桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)

体力があって、体型はガッチリしているか固太り。顔がやや赤黒く、頭部はのぼせるのに手足が冷える傾向がある。また、しばしばひどい便秘になり、へそから骨盤にかけて押すと痛むポイントがある人。

「虚証」の人の吹き出物に合う漢方薬
当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)

線が細く弱々しいタイプで、足腰が冷えて疲れやすく、つねに肩がこる。身体はむくみやすい。貧血気味で、立ちくらみ、めまいがする。耳鳴り、動悸があらわれることもある。頻尿になりやすく、生理は遅れ気味で、不妊症や流産をくり返す傾向がある人。

また、生理前に頭痛が起きたり、生理の最中と生理後に生理痛が起きやすい。下腹部痛が生じたときには、温めたりさすったりすると軽くなる人。  

中間証の人の吹き出物に合う漢方薬
桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)

赤ら顔で、顔にくま、シミが目立つ。唇は渇き、肌に湿疹が出やすい傾向がある。便秘、肩こりがつねにあり、暑がりだが手足の先だけ冷える。生理のときは経血が多く血の塊が混じる。子宮内膜症になりやすい人。

清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)

オイリー肌で、目は充血しやすく、鼻が赤い。皮膚が化膿しやすい傾向があり、甘い食べものを好んでよく食べる人。

十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)

皮膚が化膿しやすく、湿疹、じんましんが出やすいアレルギー体質。冷え症で疲れやすく、すぐに食欲不振になる人。

荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)

皮膚は浅黒く、オイリー肌。血行が悪く、身体に熱がたまりやすいので、暑がりで手足に汗をかきやすい。また耳の病気や、慢性鼻炎、蓄膿症、扁桃腺炎になりやすい。精神面では感情的になりやすい特徴がある人。

加味逍遥散(カミショウヨウサン)

手足がだるくなり、肩こり、頭痛が起こりやすい。身体の熱が上半身や手足などの末端にこもりやすく、特に午後になると上半身の暑さを感じ、顔面紅潮が起こる。背中は寒気がしたり、熱くなったり、汗をかいたりする。ほかにめまい、便秘、不眠や生理前のイライラが生じやすい人。

漢方薬は、効果がやさしい自然薬というイメージが強いですが、病院で医師からも処方されるように、しっかりした効果があります。それだけに、サプリメントのように気軽に飲むのではなく、できるだけ医師や薬局の薬剤師、漢方の専門家にアドバイスをもらいながら飲むことをおすすめします。

日ごろの保湿、洗顔などの肌ケアに漢方薬をプラスすれば、長年の吹き出物体質とスッキリさよならできるかもしれません。

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